事業承継ガイドライン 第1章「事業承継の重要性」(その2)

第1章 第1節「中小企業の事業承継を取り巻く現状」について(その2)

 さらにこの節では、(3)中小企業における事業承継の現状、(4)早期取組の重要性という項立てで、説明が続いていきます。
 (3)中小企業における事業承継の現状では、後継者確保の困難化と、その影響を受けて親族外承継が増加していることが示されています。

 日本政策金融公庫総合研究所の「中小企業の事業承継に関するインターネット調査」(2016 年 2 月1日)から導き出される、

  • 調査対象企業約 4000 社のうち 60 歳以上の経営者の約半数(個人事業主に限っていえば約 7 割)が廃業を予定していると回答していること
  • 廃業を予定していると回答した経営者の廃業理由として、後継者が確保できていない旨を挙げた者が28.6%であったこと

これらのことから、事業を承継せずに廃業を考えている企業の割合が50%で、50%の企業のうち28.6%、すなわち、全調査対象企業のうち14.3%は「後継者が確保できないので廃業を予定している」ということを説明しています。14.3%という数字は大きいのか小さいのか。この点について考察はされていません。

 ここまで読み進めてきた中で、次のような記述がガイドラインにあります。
「国として、中小企業の成長を後押しし未来に承継していくことは、日本経済が持続的な発展を続けていくために必要不可欠な取組であること」

 14.3%の企業についても、成長を後押しし未来に承継していくことを考慮していくべきなのでしょうか。